内乱やクーデターが突発しやすい国の5条件

 この数年、中東や西アジアのイスラム世界では、宗教や政治的対立による、テロや武力衝突で人命が失われる出来事が頻発しております。
 シリアでは政府軍が反政府勢力の存在する地域に権力維持を目的として爆撃を加え、都市や集落が瓦礫と化し、国土の一部が廃墟になりつつあります。
世襲の大統領と側近の権力欲がシリア全土を破壊し、この時代に生まれ合わせ、何の罪もなく、普通の暮らしがしたい市民が自国の軍隊により生命財産を失い、まだその状況が続く模様です。
 かつてのカダフィのリビア、フセインのイラク、第2次世界大戦末期のヒットラーのドイツなどに類似していますが、最近の北朝鮮の権力機構にも同様の事を感じます。
 歴史の事例に拠ってみると、次の5条件に当てはまる点の多い国ほど、内乱やクーデターが突発しやすく、力づくの外交手段に走る傾向があります。

  • 1党独裁で政治活動や言論の自由がない
  • 権力分立がなく議会制民主主義が未成熟
  • 教育が偏向、統治機構の機能不十分、社会秩序不安定、国民の遵法精神が低い
  • 経済基盤を支える農業、工業、流通業、金融業のアンバランスが大きい
  • 安定した歴史基盤を持った国民の精神的統合の中心となる権威の存在を欠く

 以上の5条件でチェックすると北朝鮮や中国も決して永続的な安定性を備えた先進国とは言えず、我国の周辺は、さらに騒がしくなることを覚悟すべきだと言えます。

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